ゴールデンカムイ聖地巡礼ログ

公共交通機関で巡るゴールデンカムイ聖地巡礼の旅記録

ゴールデンカムイ聖地巡礼リターンズ 旭川② 北鎮記念館

ゴールデンカムイ聖地巡礼リターンズ!! 巡礼3日目・旭川1日目は北鎮記念館、北海道護国神社旭川市彫刻美術館へ行きました。本記事では北鎮記念館の記録です。

スケジュール

09:30~09:45 (道北バス29番/春光台循環線(旭川駅前行))旭川駅3番のりば-護国神社
09:45〜10:00 北海道護国神社
10:00〜13:00 北鎮記念館
13:15〜13:20 (道北バス29番/春光台循環線(旭川駅前行)護国神社-春光5条5丁目
13:30〜13:50 旭川市彫刻美術館
14:00〜 ラーメン専門店つるや

北海道護国神社旭川市彫刻美術館

上記2箇所は過去記事で。

unibio.hatenablog.com

北鎮記念館

開館時間:09:00~17:00(4〜10月)、09:30~16:00(11月〜3月)
休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)・年末年始
アクセス:旭山電気執道バス・道北バス護国神社」下車
案内サイト北鎮記念館



言わずと知れた旭川第七師団の聖地中の聖地!すずらん灯が当時を思わせます。各説明文もじっくり見たかったのでこちらの滞在時間は4時間を予定してました。


事前に電話で1時間ほどの現役の自衛官さんによるガイドをお願いできます。なんと通常の内容とゴールデンカムイ用の内容と選べると!!もちろん金カムで。混んでる場合は、他の金カムファンと同行になる場合もあるそうです。ドンと来いです!
※解説員さん談は(解)と表記します。

第七師団歴史

中に入ると受付と売店(撮影不可)があり、ここから解説して頂きます。私1人だったのでマンツーマンです(私の後に1人、解説を受けてる方がいました。他に来館者は2~3人でした)


最高機密文書であった第七師団歴史。当時の副官部書記・黒川幸雄氏は焼却を命じられましたが、この文書の重要性から、油紙に包んで保存。明治2年北海道開拓使設置から、明治28年臨時第七師団編成、明治29年第七師団発足から旭川への移駐、明治35年編成完結、昭和20年に至る主要作戦や行事、人事事項などが記録されているそうです。


油紙は、白石が口中に銃弾やカミソリを保管する際に、防水・保護のためにも使われていて、油紙自体は普及品だったそうです。刺青人皮の写し紙にも使われました(解)。


二〇三高地(標高203mから)攻略に第一師団投入の命令文(青線)。杉元が二〇三高知で、第七師団の谷垣と出会ったこと、第七師団にその名が知れたことのエピソードに繋がります(解)。杉元が第一師団でなければ生まれなかった関係です。


8巻75話、第一師団だった杉元が参加した白襷決死隊。


8巻76話、鶴見中尉と谷垣の会話、賢吉のエピソード。


8巻75話の28サンチ榴弾砲

第七師団変遷・編成


第七師団編成から、日露戦争後の旭川凱旋までの年表。杉元は明治39年に北海道に来て、明治40年2月に小樽でアシリパさんと出会い、作中では2回春が来ているので、明治40〜41年が作中の時代だそうです(解)。

40年2~3月小樽ー札幌→40年春(5巻47話フクジュソウ)4~5月夕張ー月形ー旭川、6〜7月旭川大雪山、8~9月釧路ー屈斜路、9~10月網走潜入、11月~2月樺太、2~3月稚内雨竜川空知川→41年春(24巻233話フクジュソウ)4~5月歌志内ー江別ー札幌、6~7月函館、最終話11、12月(予想)


開拓使麦酒醸造所、現サッポロビールのマークでもある★マーク。昔は赤かったそうです。6巻52話で牛山が水風亭で飲んでいた瓶ビールにも赤い星(解)。


明治8年に札幌周辺で始まった、第七師団の基礎となった北海道開拓の屯田兵。初期は士族(元武士)が屯田兵となり、後に希望者は平民からも屯田兵になれたそうです。谷垣、賢吉は平民出身の屯田兵(解)。


15巻149話の表紙みのある日清戦争時の写真。


第七師団の始まり。日清戦争後の明治29年第七師団創設。写真・胸像は初代師団長の永山武四郎氏。明治35年に編成が完結し、第27連隊は旭川に設置されました。第七師団の七を「しち」と読むのは京言葉。結成時の天皇が京都出身のため、「だいしちしだん」が当時の読み方。後に「だいななしだん」読みに変わったそうです(解)。


永山武四郎氏について、こちらでは美談のように書かれてますが、樺戸監獄では違った視点から語られているので、比べてみると歴史の深みが垣間見れます。

歴代第七師団長


第七師団歴代師団長の方々。時期的に最終話以降に就任したと思われる上原師団長。


宇佐美没後27〜28年後に就任の宇佐美師団長。


最後の第七師団長。恐らく鯉登くんは50代で就任ということに。
設定が超細い金カムだけに、ただ名前だけ頂いたとは思えないんだよなあ〜。上原氏は尾形・勇作殿のifか、宇佐美氏は宇佐美の子孫か兄弟か…とか考えちゃう。

第七師団全図


10巻97話「ここが27聯隊の兵舎だ」


広杉。東京ドーム約103個分で、これだけの規模は第七師団だけで、それだけ重要な師団だっだそうです(解)。10巻98話では、左下の広大な練兵場にあった気球体の試作機から逃走。尾形が宇佐美に騙されてひとりポツンと立ってた訓練の集合場所もこの辺りかしら。


10巻97、98話で偽犬堂&杉元が淀川中佐と交渉した第七師団司令部。


角度は違うけど10巻99話、見開きの第27聯隊兵舎。尾形・宇佐美・月島・二階堂らはここで兵士としての日々を過ごしてたのね…!!左奥に見える酒保に買い物行ったりしたのかな。尾形の兵舎での日常が見たかったなぁ。

兵士・将校の活動・日常


この絵葉書が凄く面白かった!!兵士たちの日常が詳細に描かれてて解像度が上がる~!!寝食訓練勉強すべて規則正しい団体行動だったのね~!これらすべて尾形もやっていたかと思うと愛おしくてたまらない。てか団体行動できるんだ…?他の絵はぜひ現地で!


兵士さんの日常。炊事洗濯、身辺のことはぜーんぶ自分たちでやってた様子。宇佐美は要領良くソツなくこなしそう。有古・谷垣はデカい図体を畳んでせっせとやってたら可愛い。尾形は一言も喋らず無表情で黙々とやってそうだな~。二階堂は洗濯とかちゃんとできたのかな(偏見)。月島…軍曹も同じ兵舎かはわからないけど、大鍋に全部ブチ込んでさあ食え!!だったら解釈一致。


集団入浴か、ほーん、なるほどなるほど。


献立表。ひとつひとつに値段がついてる。こういうのを食べてたのか〜。横書きなのがメインぽい。朝は味噌汁メインで、昼は魚フライ、焼肉、スキヤキなど、夜は煮魚、三平汁、身欠甘露煮など。昼のがしっかりしてる。白いご飯は食べられるらしいので(28巻278話、杉元談)、これに白米が付く感じかな。


鶴見中尉もやったの…!?!?昭和だけ?明治では?やったの?ねえ?

武器(銃・剣)


上:村田銃。月島、二瓶の息子も行った日清戦争では主力の銃。後に30年式に移行し、村田銃は民間に猟銃として払い下げられました(解)
下:ウィンチェスター銃。重量約4.3k。今だとほぼ5kの米袋を指1本でブン回してたってこと!?土方!!これは相当に人間離れした技だそうです(解)さすが老いてもなお新撰組副長は健在ということか。


民間に払い下げられた村田銃は、先端の銃剣を取り付ける部分を外して(不要だしその分軽くなるから)普及されたそう(解)。


出ました三八式!!(手前)デカい〜〜!これを常に担いで瞬時に操作するんだから兵隊さんは過酷な訓練と屈強な肉体作りをしてたんだなぁ…。


5個セットの薬莢。尾形が何度も使ってたやつ〜〜〜。


1箱に8セット入って3箱を腰に帯びるわけなんだから、すごい重量。蓋が外側に開くのも機能的。左上の箱の横のベルトは、お手入れ用の油壺の固定用。


◯マークが鯉登くんのサーベル。自顕流では輪っかが大きい両手持ちのサーベルを使用。10巻99話で杉元らを追いかける鯉登くんが兵士から奪ったのが△マークの片手持ちの軍刀(当時の陸軍が採用していたフランス式は片手剣が主流だったから)。この輪っかだと両手で柄を握れないので(10巻99話、鯉登「白石!?」で、左手が柄のお尻部分に触れてるだけ)杉元は一命を取り留めたそうです(解)。もし両手で握れるサーベルだったらあの瞬間に〜完〜となってたかも知れない。


杉元も装備してた30年式銃剣。

軍服・装備・階級章


出たー!!上等兵!!まんま尾形やんけ!!


軍服師団歩兵上等兵明治19年制定軍帽、弾薬帯、三八式歩兵銃、脚絆は海軍陸戦隊用。


背嚢、水筒、毛布、飯盒。釧路で飯盒は使ってたけど、作中で尾形の背嚢は出てきてないはずなので、膨らんだ外套の中には杉元と同じ背嚢があったってことですね。


鶴見中尉ーーー!!!(服は少将のものですが、靴は将校用長靴。杉元の長靴は将校から奪ったものなので、これと同じものと思われます)あと名前、名前が…!白は夏服なのか!!!


ここ!!ポケットになってるそうです!!鶴見中尉のあの骨はここに入れていたのでは…(解)だそうです!


鯉登くん!!!(陸軍将校用軍服・少尉)


さっきの尾形といい鶴見中尉といい、この鯉登くんもポージングが完璧に彼等にしか見えない。意識してるのかなあ?


しっかりした作りの編み上げ靴。ブーツ着用が多い金カムキャラ(杉元、白石、鶴見、土方、鯉登くんもブーツ)の中で主に兵士キャラ(尾形&宇佐美は札幌ビール工場編、月島はしづか号内で明確なコマ有り)が着用してると思われます。


尾形必需品の双眼鏡。


杉元・尾形の飯盒。尾形の日露戦争で穴が空いた飯盒は交換してもらえたのかな。


尾形がヒゲ&髪の毛のセットに持ち歩いてたりしたら可愛い。右は杉元が辺見ちゃんに貸した天幕。


菊田特務曹長の肩章と、玉井伍長の肩章。


月島軍曹の肩章と、陸軍士官学校生の襟章。


杉元が貰うはずだった第五〜七のどれかの金鵄勲章

道具・小物


んぐ…!!


軍隊手帳は、今で言う身分証で、兵士は全員持っているものだそうです。名前、本籍地、身長体重、軍服のサイズなど(解)。

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入隊心得。身元のはっきりしてる人が入隊できたそうです(解)。


煙草はかなり普及していた様子。作中ほぼ出てこないのは野田カムイのお好みによるところ。


訓練用の教科書。


銃の使い方のページ。尾形は12巻114話で「軍隊で何を教わってきたのか」って言うくらいだから真面目に訓練・勉強してたんだろうなぁ。杉元も真面目に取り組んでただろうけど、座学になると寝てそう。


練習の記録。尾形はこういうのをハイスコアで埋めることに静かに闘志を燃やしそう。


起床ラッパ?


鶴見中尉が乗ってた馬の鞍(解)


軍旗


鶴見中尉も持って行ったと思われる行李。防寒具と救急道具が多いですね。


エントランスにある14巻140話樺太上陸時の鯉登くんの行李!ひとり1個ずつなのに、鯉登くんは6個…

ゴールデンカムイコーナー


祭壇だー!!!次元が違いすぎる。強い。


はぁ…はぁ…しゅごい…。


三八式のレプリカ。


鯉登くんの拳銃。


自衛官の方に持ってもらいました。菊の紋章と表尺。一体これでどうやって照準を合わせるのかサッパリわからん。


尾形が何度もジャキッてしたレバー。


私も持たせてもらいましたが、重い!長い!こんなに長い銃身だと、まず撃った時の反動がすごそうだし、これで数100メートル先に狙いを定めるなんてどうやったらできるの…?


二十六年式の刻印。こちらもズッシリしてました。片手で撃つにしても相当な筋力が必要そう。軍服の試着もできます。意外に生地が薄く、でも重め。肩が小さいので、当時の日本人体型っぽいです。当然上等兵を着せてもらいましたが?(試着写真は撮らなくて良いと言ったら驚かれました。)

お土産

北鎮記念館は陸上自衛隊が管理運営をしているため、利益を得ることができません。なので売店コーナーは民間運営となり、自衛官ではない民間の方が担当されてます。撮影禁止なのですが、もう…すごいです、金カム愛が(語彙力)。軍人ベアや、既存のぬいやフォーゼに着せられる軍服などがたくさんあり、それら全て売店の方の手作りなんです!!!!マジで!!すごい!!!(語彙力)言葉じゃ表現できないほどの「愛です」なので、ぜひ現地で!

購入したのが第七師団司令部購買部限定品の旭豆!!パッケが可愛い〜〜〜。10巻92話で豆菓子売り土方から白石が買った豆菓子は、旭川名物の旭豆です!!アニメで色が付いて白と緑の豆であることが判明し、旭豆であることが確定したそうです(解)この豆を食べる時の白石の顔大好き。


で!「ねこまた師団ハンカチ」!めっちゃ可愛くないですか!?飼い猫ちゃんが軍人さんになって飼い主を守ろうとしてくれるんです!一等兵二等兵上等兵、軍曹、曹長、准尉、少尉、少佐、中佐がいるんです〜〜〜〜。


憧れちゃってるんだぁ~かんわいい〜〜〜〜。

北鎮記念館は以上です!事前の下調べとか聞きたいこととか一切準備しないで完全受身の状態で伺いました。だからか、主人公である杉元を軸に、作中のメインの流れに沿って解説して下さいました。もしかして、予め尾形推しをお伝えしておけば尾形中心のお話が聞けたのでは…!?いやでも!今回は初訪問だし!偏りなくお話が伺えたのはとても勉強になり、改めて原作を読み直すと新たに気付くことがたくさんありました。ぜひ次回は聞きたいことをまとめ、尾形推しとしてお伺いしたいと思います!(ANAのタイムセールで9月の航空券購入済み)

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