ゴールデンカムイ聖地巡礼リターンズ!! 巡礼最終日12日目・函館2日目、とうとう最終日、函館市北方民族資料館と青函連絡船記念館です。
スケジュール
09:15〜09:25 | (市電/函館どつく前行き)函館駅前電停-末広町電停 |
09:30〜11:30 | 函館市北方民族資料館 |
11:35〜11:40 | (市電/湯の川行き)末広町電停-十字街電停 |
11:48〜11:51 | (元町・ベイエリア周遊号)十字街-ロープウェイ前 |
12:00〜13:30 | メゾンフジヤハコダテ |
13:30〜13:55 | 函館市旧イギリス領事館 |
13:57〜14:10 | (元町・ベイエリア周遊号)旧イギリス領事館-センチュリーマリーナ函館 |
14:20〜16:30 | 青函連絡船記念館 |
16:55〜17:14 | (JR快速はこだてライナー)函館駅-新函館北斗駅 |
17:26〜 | (はやぶさ44号)新函館北斗駅- |
交通宿泊費 | 市電 ¥210×2 元町・ベイエリア周遊号往復 ¥250×2 函館-新函館北斗JR ¥440 新函館北斗新幹線 ¥17,000(トクだ値) |
函館市北方民族資料館
函館駅前から市電で末広町に行き、北方民族資料館へ。市電は本数が多いので行き当たりばったりでも安心です。
受付横ではアイヌ衣装が展示・販売されてます。お値段…!!一着仕立てるのに大変な労力がかかることが伺えるお値段です。
内部ではガイドさんらしき方が待機してらっしゃって、もしやと思い事前予約や確認はしてなかったのですが、入場口で解説をお願いできるか聞いてみたら、OK!もうベテランの方のようで、すごい知識量でお話も面白くわかりやすく、難しい固有名詞や歴史をただ列挙するのではなく、現代の言い方に言い換えたりされてて、とっっっても勉強になりました。
まずは1階、平澤屏山作「アイヌ風俗12ヶ月屏風」1〜12月まで、その季節毎のアイヌの暮らしや信仰を描いたものです。 ただ見るだけでは気づかない時代背景やアイヌの考え方をひとつひとつ丁寧に解説してくださり、12月が終わる頃には、生々しいアイヌの生活を感じることができました。
私見ですが、網走の北方民族博物館は、ニュートラルに広範囲で北方民族の資料を情報として展示しているイメージに対して、函館の資料館は、点数は網走より少なめですが、和人との関係性も含めて、良い面も悪い面も当時のリアルを隠さず余さず体感できる施設だと感じました。
衣服・装身具
アットゥシ。
アットゥシ用のへらや、樹皮を繊維にして編む道具。
テクンペ(手甲)
マタンプシ
チキリイミ(刺繍衣)
コンチ(頭巾)ウイルクが被っていたものと若干模様が違うかも
マンタリ(前掛け)
ニンカリ(耳飾り)
レクトゥンぺ(喉飾り)
エムシアツ(刀掛帯)
飾り金具付き帯
タマサイ(首飾り)
鮭皮の靴
樺太アイヌの帽子、マハネクイカムハハカ。エノノカちゃんの帽子っぽい。
館長談が濃いんですよ。
ウイルタ民族のパドゥ(獣皮製煙草入)
ウイルタ民族のグマーリニッカ(財布)
ウイルタ民族の鞄
!!!とあるマンガ…!?
ぐががっ…!!
ぐおっ…!
がっ…!がっ…!
17巻165話で尾形の治療に使われたアーリプトゥです!!くぅ〜〜っ!これが見たくて来た!!
防寒性がないので治療のためだけの帽子であることが見てとれます。とても薄くて編み込みの細かい帽子でした。これが尾形の頭を包んだのか…(言い方)
ウイルタ民族の衣服や生活用具。
器・生活道具
木製の器類
入れ物など
ストゥ(制裁棒)
マキリ(小刀)
またゴールデンカムイについて言及している館長談
煙草入れ、喫煙具
狩猟道具・移動手段
儀礼・信仰
ウイルタ民族の太鼓とばち
作中に出てませんが、ウイルタのお守りや儀式に通じる木偶
他民族
これらトナカイ皮の靴や服はイデリメンという民族のもの。ウイルタでもニブフでもないですが、樺太編で出てきた皮革製品によく似ていました。
こちらの解説員さんのお話が本当に聞きやすくて面白く、時間が許すなら全館案内していただきたかったのですが、ランチの予約まであと1時間を切ったのに、まだ写真を1枚も撮ってないので、2階部分の案内は辞退し、駆け足で撮れるだけ写真を撮って博物館を後にしました。とても良い資料館でした!
メゾンフジヤハコダテ
12時に予約してるフレンチ、二十間坂の頂上にある、メゾンフジヤさんへ。絶対に急な坂を歩きたくなかったので、市電で末広町から十字街へ行き、元町・ベイエリア周遊号バスで十字街からロープウェイ前へ。そこから徒歩数分です。
桜海老のクロックムッシュ。ホワイトアスパラガスのスープにコンソメジュレ、雲丹、ブラックペッパー。カスベを生ハムで巻いたイカ墨のコロッケ。
バゲット、カルピスバター、お店オリジナルの豚のリエット。 ノドグロ燻製サラダ。平目のポワレ、マスタードソース、小蕪ブロッコリー。大麦豚のロースト、グラタンドフィノワ。ヨーグルトのシャーベット、焼きたてチーズケーキ、マカロンタワー。
素晴らしかったです!オーソドックスではなく個性のある調理法と組み合わせで驚きと楽しさが表現されてました。スターターから絶品で、一気に食欲が湧きます。とくにカスベのコロッケが斬新で良かった。
ロケーションも内装も抜群だし、どの食器もモダンで洗練されてて素敵。基本ですがお料理を美味しく楽しく食べさせたいシェフの想いが伝わるコースでした。最高!!
この内容で1万円しなかったのでコスパも文句なし。函館に行かれたら絶対にオススメです!
函館市旧イギリス領事館
メゾンフジヤさんから旧イギリス領事館まで徒歩5分ほどで行けます。 中は資料館やカフェになっていますが、当然満腹なのと、暑すぎるので外観だけを見学しました。
29巻281話、「多くの教会や外国領事館がある」左側コマの領事館外観はこちら。右側コマの玉ねぎ型屋根の教会はどこだかわからず。
青函連絡船記念館摩周丸
旧イギリス領事館から、元町・ベイエリア周遊号バスでセンチュリーマリーナ函館へ。JR函館駅からも歩いて行ける、青函連絡船記念館へ。22巻213話から登場する樺太連絡船の模型を見に行きました。
大迫力の摩周丸。こちらの内部が記念館になっていて、歴代の海峡渡船の模型や歴史などを見学できます。
こちらでは特に金カムに関する案内や展示があるわけでなく、よく考えたらここは青函連絡船だから、作中の樺太連絡船ではないな!?あれ、関係ないとこ来ちゃった!?と焦りましたが、どうやら初めての海峡渡船「比羅夫丸(ひらふまる)」が作中のモデルになっているようです。
比羅夫丸の就航は明治41年なので、作中と渡航エリアは違えど渡航時期は合ってます。モデルとして当時就航していた比羅夫丸を採用したんだと思われます(歴代の海峡渡船の模型が並べられており、比羅夫丸が唯一、作中の画と一致しました)。実際の樺太連絡船は稚泊連絡船と言い、1923年から1945年まで、稚内と樺太の大泊の間で運航されていたそうです。
こちらが比羅夫丸の模型。作中の画とまんま一致します。
22巻213話、樺太連絡船にたどり着いた一行。
22巻213話、白石「やった!!樺太脱出だ!!」
22巻213話、白石「稚内港まであと3時間くらいだってよ」
22巻214話「全速前進!!」
22巻217話、「船長すいません ちょっと困った客が…」
22巻217話、棒鱈で誑し込んだ尾形が意気揚々と立つ船首。
摩周丸はこちら。比羅夫丸とだいぶ外観も変わり、より重厚で豪華な船体。
船員・船長の制服。
記念館の外、埠頭から見える函館山。
これですべての行程が終了しました!函館駅から特急で新函館北斗駅へ行き、本州と北海道をつなぐ新幹線はやぶさで東京へ戻ります。乗車時間は5時間くらいと長時間になりますが、荷物を抱えての空港までの行き来や、空港内での待ち時間を考えると、乗ってれば良い新幹線は本当に楽です。北海道に限らず、新幹線で行けるのであれば飛行機より断然おすすめです。
先々で出会ったノースマン。塩レモンは旭川でしか見かけなかったです。
何度も北海道へ行く交通費をケチったがために、こんな長期に渡る行程になり、11泊12日なんて長期旅行は今まで経験したことがなかったので不安の方が大きかったですが、ほぼ予定どおりに回れ、大きなトラブルや体調不良もなく、無事に聖地巡礼を終えることができました。仕事も家のことも一切考えず、ひたすらゴールデンカムイの世界を味わえる、とても充実していて、愛に溢れた夢のような12日間でした。
微力ながらも当ブログでゴールデンカムイの世界観が少しでも伝わることを願い、またこれから聖地巡礼を考えてる方のご参考になれば幸いです。